ソリューション最新レポート「人・システム・AIの“トリプル点検” の道」

レポート

  
当社では “AI(人工知能)” を活用したサービス創造に、以前より取り組んでいます。
その中でも今回は、 “AI” を活用したレセプト点検補助システムとして、既に実装しております「AI Filter」についてご紹介いたします。
  

そもそも“AI”ってなに?


  
「AI Filter」のお話をする前に、近年よく耳にするようになった “AI” について、まずは簡単に述べたいと思います。
  
“AI” とは「人間が頭を使って行う、思考や創造といった活動をコンピュータで行わせること全般」を指します。例えばオセロゲームの対戦相手も “AI” の一種です。
  
“AI” という技術は1950年代から研究が行われていますが、2000年代になるとその技術は飛躍的に進歩し、私たちの生活にも身近なものとなりました。例えばお掃除ロボットは、カメラやセンサーによりごみを検知してきれいにしてくれるだけでなく、間取りや障害物の情報を収集してより効率的な “我が家のお掃除ルート” を生み出してくれるようになりました。
  
この “AI” ブームの火付け役となったのは「機械学習」と呼ばれる新たな技術の登場にあります。
  
それ以前の “AI” は、”知識” (=コンピューターが理解できるルール)を人が作成して、コンピュータに与える必要がありました。しかし、人が用意できる情報量には限りがあり、それが “AI” のボトルネックとなっていました。
  
これを突破したのが「機械学習」です。この技術は大量のデータと特徴量(=知識を定義していくヒント)をコンピュータに与えることで、 “AI” 自身で”知識”を獲得することを可能にしました。また最近では、特徴量さえもAIが自ら習得するディープラーニング(深層学習)も登場し、ブームはさらなる進化を見せています。
  
レセプト点検の分野においてもAI活用の流れがきており、支払基金の審査支払システムでは、現在2種類の “AI” がレセプトの仕分けを手伝ってくれています。 

「AI Filter」が目指しているところ


当社JMICSレセプト点検サービス(以下、「JMICS」)は、レセプト自動点検システムによるコンピュータ点検と、熟練の点検者による深堀り目視点検を組み合わせた「人とシステムのハイブリット点検」です。
  
しかし、人による目視点検の実施可能数には限りがあり、全件人的点検を行うのが厳しいケースもしばしば発生します。そこでJMICSでは “AI” を活用して「目視点検が必要そうなレセプト」を抽出できるシステム「AI Filter」を開発しておりました。
  
この「AI Filter」では、点検が必要そう(=査定になる確率が高そう)なレセプトを抽出するだけでなく、その確度が高い順に並べてくれます。
  
それにより、「一定の確度以上のものだけを点検したい」「確度が高いものから○○件分を点検したい」といった要望にも柔軟に応えることができ、効率的な人的点検が可能になります。
  

更なる精度向上にむけて


   
現在、JMICSのレセプト点検サービスをご利用中の保険者様にて「AI Filter」の導入を行っており、一定の成果を挙げている一方で、「 “AI” による抽出理由がわからない」といった課題もあります。
  
導入により得られた情報を用いて “AI” の精度向上を行い、点検品質の更なる強化を目指して参ります。
  
「AI Filter」についてご試問等ございましたら、下記よりお気軽にお問合せ下さい!
  
 <お問い合わせ先>
  TEL:06-4560-1048
  担当:日本システム技術株式会社
     ヘルスケアイノベーション事業部
     サービスセンター 吉川
  


  

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